どうしたヤンキース田中将大 「ピリっとしない」背景とは

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   ヤンキースの田中将大が波に乗りきれない。とりわけ2016年5月10日のロイヤルズ戦では3本塁打、6失点。故障は完治しているのか。

   開幕から1か月を経たのだが、田中からは以前のような自信のピッチングがうかがえない。ロイヤルズ戦は5-3とリードした5回に、逆転3点ホームランを打たれた。

  • 田中だけでなくヤンキース全体の調子が悪い
    田中だけでなくヤンキース全体の調子が悪い
  • 田中だけでなくヤンキース全体の調子が悪い

かわす内容が目に付いた

「こういう試合はびしっと抑えないと...」

   チームは終盤にひっくり返して勝ったものの、7イニングを投げて交代した田中は不満そうに言った。

   気になったのは、変化球が多かったことで、落ちるボールをかなり投げた。150キロを超える速球がほとんどなかった。開幕戦に先発して以来、かわす内容が目に付く。

   田中は喜怒哀楽を表情に出す方ではないのだが、ロイヤルズ戦は不安そうな仕草が目立った。今シーズンはこれまでのような力強さがあまり伝わってこないのだ。

   ファンも知っているように、田中は昨(15)年10月に右ヒジを手術している。「手術は成功」と明るく語り、今年3月のキャンプでは順調な調整だった。だからこそ2年連続の開幕投手に指名された。

   しかし、最近のピッチングを見ると、後遺症があるのか、と心配してしまう。田中は「勝てる投手」「負けない投手」の典型で、それだからこそ名門ヤンキースのエースに認められているのだが、その「...らしさ」がない。

   手術はやはり怖い。レンジャースのダルビッシュ有は今年の開幕には間に合わず、ようやくファームの試合に登板。今(5)月中にメジャーに戻ってくる予定という。大リーグからソフトバンクに移った松坂大輔はいまだに苦しんでいる。

   今シーズンのヤンキースは珍しいくらいの不振である。打線の高齢化に加え、投手陣が踏ん張れない。どうしても田中へ期待が大きくなる。田中が好投すれば打線が沈黙し、打線がうてば田中が不安定という、かみ合わない試合が続いている。

(敬称略 スポーツジャーナリスト・菅谷 齊)

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