朝の情報番組「とくダネ!」(フジテレビ系)の司会者、小倉智昭さん(68)が、膀胱がんの手術のため1週間休養することを発表した。番組放送中に自らの口で報告した。
早期の段階とはいえ、がんが見つかったショックは小さくないだろう。それでも冗談を交えながら明るく語った小倉さんに対し、インターネット上には称賛の声があふれている。
「報道みて私が一番びっくりした」
2016年5月13日の番組冒頭で「今日は小倉の顔色を一生懸命見ている人も中にはいらっしゃるんじゃないかなと思いますが...」と切り出した。同日付のスポーツニッポンが、膀胱がんの治療のために仕事を休業すると報じていたためだ。
その上で小倉さんは「こんなに元気で休業なんかできないでしょ!」と体調に問題がないことをアピール。「番組の後で詳しく言います」と述べ、いつもどおり番組を進行させた。
そして番組終盤。「本当は『夏休み』とか言えばよかったのかもしれませんけれども、今まで糖尿病とか、帯状疱疹とか、ぎっくり腰とか全部番組に言っているじゃないですか。だから、ちゃんとしたことをお知らせしておこうと思ったんです」として、説明を始めた。
小倉さんは報道が出ることは全く知らなかったようで「今日のスポニチみて誰が一番びっくりしたかって、私が一番びっくりした」とのこと。続けて「マネジャーは『小倉さん良い写真でよかったじゃないですか』って。この前の土曜(7日)のレジェンドゴルフの写真です」と笑いを誘った。
2015年末に「ほんの微量」の血尿を見つけたことから病院でくまなく検査したところ、膀胱にがんが見つかったという。
とはいえ自覚症状はこれといってないらしく、本人も「ゴルフやっていたくらいなので、私の身体に全く影響はない」と元気であることをアピール。「医者に『よくこんな血尿見つけたね』といわれるくらい早期の発見だった」といい、火曜に手術をしても土曜には退院できるそうだ。
番組終了後には「おしっこはみたほうがいいです!」
休養中は共演中の笠井信輔アナウンサー(53)が司会を務める。
小倉さんは「1週間だけお休みして、笠井君の期待に応えられないのはちょっと残念なんですけど、ちゃんと戻って参ります。予定ではね」と皮肉をきかせ、最後には「というわけで1週間だけお休みさせていただきます。ごめんなさい!」と明るく締めくくった。
今回のがんについて「それほど深刻に考えていない」という小倉さん。説明中はいつもどおりの調子で、冗談を交える度に周囲から笑い声が上がった。病気の話をしているとは思えないほど和やかなムードだった。
放送直後、ネット上には「おぐらさーん、待ってますよ!!」「しっかり治してきてください!」という視聴者の温かな声が続々と寄せられた。
日頃は、番組内での発言が何かと叩かれがちな小倉さんだが、今回の告白に対しては
「見てる人を不安にさせない発表がすごかった」
「冗談交え笑っているけど、本当はスゴク辛いとおもう。まさにプロだ」
「見直したわ。当事者が、あんなに自然に言えるものではないと思う」
「なんだかカッコいいな。周りに配慮してこういう対応できる人って大人だよな」
と称賛の声がいくつも上がっている。
なお、小倉さんは番組終了後、番組サイトの「WEBとくダネ!」に動画で登場し、「去年の暮に、七味唐辛子の粉一粒くらいの血尿の塊があるのを見つけたんです」と明かしている。
「みなさん、自分の排泄したものを本当によく見たほうがいいですよ」「みなさんもお大事になさってください。おしっこはみたほうがいいです!」
と自身の体験をもとに、視聴者に何度も呼びかけた。