世代によって何が原点なのか認識が異なっている
そうしたなかで、原作は筒井さんが1965年に連載を始めた同名のSF小説だということを知る人たちからは、
「私の世代だと原作→NHKドラマがあって角川映画が来るという感じか」
「『時をかける少女』のドラマが始まるらしく、それを『またアニメの実写化かよ!』と言ってるお子様に『やれやれ、実写が原作だよ』と言ってる若者に『原作は筒井康隆の小説だよ』と優しく指摘するおじさんこと俺」
などといったため息が漏れた。
世代によって何が原点なのか認識が異なっているとも言える。
筒井さんの小説「時かけ」は250万部の大ヒットになっていて、ドラマ化はNHK少年ドラマシリーズで1972年に「タイムトラベラー」「続 タイムトラベラー」を放送。映画化は大林宣彦監督、原田知世さん主演で1983年に公開された。その後もドラマ化、映画化は度々行われ、直近では10年に谷口正晃監督、仲里依紗さん主演の映画としては4作品目になる「時かけ」が公開されている。