2016年5月9日放送の情報番組「ミヤネ屋」(日本テレビ系)の生放送中、「羽毛布団の産地偽装問題」が取り上げられた直後に、羽毛布団の通販番組が放送されるという「珍事」が起きた。
あまりにタイムリーな内容に、番組を見ていた視聴者からは「このタイミングで羽毛布団のCM(通販番組)とは」「CMでこんなに笑えるとは思わなかった」などと面白がる反応が相次いで上がった。
宮根さんも「家の布団を見ないと」と苦笑
「高級輸入羽毛布団に驚きの疑惑発覚」、「『フランス産』の約半数が中国・台湾産?」――。こんな内容のVTRが流れた直後に始まった「ジャパネットたかた」の通販番組。その中で紹介されたのは、「フランス産の高品質な羽毛」を使用したという布団だった。
「この時期にピッタリのダウンケットをご用意しました!」と、明るい口調で始まった通販番組。商品の紹介が始まると、フランス産の「ホワイトダックダウン」を50%使用しているため「高品質なんです」と説明。「2枚セットで1万円を切るんです!」などと、「お買い得」な価格をアピールする場面もあった。
通販の放送が終わり、画面がスタジオに切り替わると、「ミヤネ屋」MCの宮根誠司さんは、「ちょっと今日家帰ったら布団を見てみないといけないと思いますね」と苦笑気味に一言。出演者やスタッフが通販の内容を確認していたかは不明だが、宮根さんの発言にスタジオからは失笑が漏れていた。
こうした皮肉な展開に対し、番組を見ていた視聴者からは、
「このタイミングで羽毛布団のCMとは」
「スタジオ、笑いこらえるの必死だろ」
「CMでこんなに笑えるとは思わなかった」
などと面白がる反応が次々に上がった。
「スポンサーの顔に泥塗るなよ」の指摘も
さらにミヤネ屋は、日本羽毛製品協同組合が加盟メーカーなどに送付したという「フランス産としている羽毛布団の半分以上は偽装と思われる」との警告文をVTRで紹介。続けて、
「(産地偽装は)詐欺ですよね。酷いと思います」「正直、ガッカリしています」
といった「街の声」を取り上げたインタビューも放送した。
番組では続けて、欧州産の羽毛布団が低価格で出回る状況に疑問を抱いていたという専門家に取材。「生産コストや原料費はある程度計算できるが、それよりも安価に出回っている製品が多いと考えていた」というコメントを紹介していた。
こうした内容の放送が続く中で、当初は面白がる一方だったネットユーザーからも、
「番組構成少しはジャパネットに配慮してやれよ」
「こんなんやられたらさっきのCM見て買おう思わないだろ」
「スポンサーの顔に泥塗るなよ」
などと、「スポンサーへの配慮が足りないのではないか」と番組編成を問題視する声も上がっていた。
5月11日、J-CASTニュース編集部が、「ジャパネットたかた」関係者に感想を聞いたところ、今回の騒動は耳に入っているとしたうえで、「番組編成上の都合でしょうから、弊社の方からどうこう言う話ではないですよね...」と、戸惑い気味に話していた。