トヨタ、工場「9割停止」の教訓 また地震が突きつけた「生産方式」の弱み

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特定工場に頼る部品の調達

   トヨタといえば、「トヨタ生産方式」。必要部品の在庫を極限まで少なくすることで無駄を徹底的に省くというものだが、今回の操業停止により、そのあり方が改めて問われることになった。

   振り返るとこれまで、トヨタは天災との「戦い」に追われてきた。2007年の新潟県中越沖地震や2011年の東日本大震災などで部品工場が被災して車両組み立て工場の操業停止を余儀なくされてきた。天災だけではない。16年1月には、トヨタ系の愛知製鋼の工場で爆発事故が発生。自動車部品用鋼材の供給が滞り、トヨタの国内工場は6日間の操業停止に追い込まれた。

   自動車の部品は1台で3万点にのぼるとされる。これまでの大地震などを経て、サプライチェーンの寸断に直面し、自動車メーカー各社は部品調達を分散化するとともに、下請け企業の生産情報を把握するシステムの構築を図ってきた。

   それでも今回、トヨタが国内の9割のラインで一時的とはいえ、操業停止に追い込まれたのは、国内で組み立てるクルマの多くに使われている部品を特定企業、特定工場に頼る構造になっていたためだ。

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