「ガリガリ君」、値上げしても販売10%増 なぜ赤城乳業は評価されるのか?

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「値上げがいい宣伝となったのでは?」

   「ガリガリ君」の値上げについて、インターネットでは2016年3月の発表当初から、

「よく耐えているよ。生き残ってなおこの価格帯で勝負していることに勲章を授けてもいいくらい」
「値上げしても他のアイスより安いよ。値上げした感じがないwww」

などと、好意的な声が多く寄せられていた。

   好調な売れ行きが2016年5月9日付の東洋経済オンラインなどで伝わると、

「逆に今回の値上げがいい宣伝となったのでは?」
「パッケージそのままにごまかすように内容量減らされるくらいなら、素直に値上げされたほうがまだマシ」
「きちんと正直にいいモノをつくれば、少しくらいの値上げではお客は離れないことを証明した」

などの称賛の声は少なくない。

   1990年にも、50円から60円に値上げした「ガリガリ君」だが、赤城乳業は「じつはこの時も1年間見送っていたんです」と、明かす。当初値上げを予定していた1989年は、4月に消費税(税率3%)が導入され、それに伴い食品をはじめモノの値段が相次いで値上がりした。値上げで売り上げが減ることを懸念したが、「子どもが気軽に買える価格」にこだわったこともある。

   赤城乳業によると、当時の「ガリガリ君」の売り上げは年間約3000万本。1年遅れで消費税分を含め10円値上げしたものの、「販売本数で現在の10分の1にも満たないですし、『国民的』なブランド力もありませんでしたからね。それもあってか、当時(1990年)の値上げが売り上げに影響したことはあまりありませんでした」と振り返る。

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