ディーン・フジオカは何枚もテープが重ね貼り
一方、規制の関係もあり、テレビ番組で芸能人のタトゥーが見られる機会は少ない。最近だと、タレント・美奈子さんが14年1月のバラエティ番組「私の何がイケないの? 豪華8組の芸能人夫婦!妻が夫にドッキリSP」(TBS系)で、6年間隠し続けたという背中のタトゥーを初披露した時ぐらいだろうか。
やはり違和感があったのだろう。美奈子さんの告白にスタジオの空気は凍りつき、出演者で女医の西川史子さんも「ここに来て、見せるべきですか」と厳しい言葉を投げかけた。 J-CASTニュースが調べると、数年前に放送された2つのバラエティ番組は女性芸能人の腰や首にモザイクをかけたり、テロップをかぶせたりして、タトゥーが極力映らないよう編集されていた。
また、16年1月放送の「あさイチ」(NHK)で紹介された俳優、ディーン・フジオカさんのVTRでは、左腕のタトゥーがちょうど隠れる位置に何枚もテープが重ね貼りされていた。
出演者の側が「配慮」していることを明らかにしているケースもある。
人気ロックバンド「Hi-STANDARD」(ハイスタンダード)の横山健さんは2015年7月、「ミュージックステーション」(テレビ朝日系)に初出演。横山さんは以前から、体中に無数のタトゥーを入れていることで知られていたが、長袖の衣装などで、タトゥーは見せなかった。
番組放映の後、横山さんは、所属レコード会社の公式サイトに公開したコラムで、
「ゴールデンタイムは不特定多数の人が流し見もするので、そこでオレみたいなもんが刺青丸出しで出てたら、『なんであんなもん出すんだ!』と気を悪くする人もいるだろう。それこそクレームでも寄せられたら『横山なんか出すんじゃなかった』と(制作サイドに)思われるだろう」
「(自分のタトゥーは)パッと見、ただの『輩』だ。正直言って刺青を隠すのは楽しいことではなかったが、今回の突っ張りどころはそこじゃないと充分理解してたので自主規制、長袖を着て出ることにした」
と振り返っている。