長野県は2016年5月7日、有毒植物の誤食による食中毒注意報を全県に発令した。今年度に入ってから3件続けて発生したことを受け、防止を呼びかけた。
県健康福祉部の発表によると、6日昼、伊那市内の小学校から「ノビルと思われる植物を食べた児童らが嘔吐、吐き気などの症状になった」との連絡があった。保健所が調べたところ、児童たちは校庭に生えていた「ノビル」と思われる植物を採取し、同日の昼食時に球根部分を電子レンジで加熱して食べた。その後、食べた12人のうち11人がおう吐や吐き気を訴えたという。
採取場所には食用のノビルと有毒植物のスイセンが混在して生育していたといい、同保健所は誤って採取したスイセンを食べたための食中毒と断定した。
県内では5月2日にも有毒植物「バイケイソウ」を山菜の「オオバギボウシ(地方名ウルイ)」と間違えて食べた2人が食中毒に。4月24日にもニラと間違えて採取したスイセンを食べた4人が食中毒になっていた。
有毒植物の誤食による食中毒は全国でも相次いでおり、死者も発生している。厚生労働省は5月3日、これを徹底して防止するよう全国に注意を呼びかけた。