認知症「予備軍」のうちに食い止めろ 脳の「2つの能力」アップがカギ

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「デュアルタスク」で認知機能を改善

   次は「視空間認知力」だ。これは物の距離感や奥行き、自分と周りの空間の位置関係などを正しく認識する能力を指す。

   この力が衰えると、「車庫入れがうまくできない」、「地図が読めない」のほか、階段の上り下りで段差をはかりかねてつまずいたり、すれ違う人をよけたつもりがぶつかったり、イスやトイレの便座に座る際落ちそうなくらい端に腰掛けたり...といったことが増えてしまう。

岡本麗「さっきディレクターに目撃されたんですけど、トイレに行って自分の部屋に帰るのに、出て『どっちだっけな?』ってのがわかんない。何度もここ(スタジオ)来てるんですけど」
ゲストの中山秀征「元々地図が得意じゃないので、今はナビがあるから車なんかは楽ですけど、ナビに頼りすぎて地図が見られない」
MCのビートたけし「俺も車庫入れダメだな~、車から顔出しすぎて塀に(顔が)ガリガリガリ、痛て痛て痛て!って」

   「視空間認知力」をチェックする方法は「道筋たどりテスト」だ。まず、正方形を四等分した四角い大きな「マス」を地面に描く。次に参加者に、スタートからゴールまでの道順の矢印が描かれた地図を渡す。参加者が地図を頼りに、対角線上のスタート地点からゴール地点までスムーズに進めるかを見るのだ。途中で道を間違えたり立ち止まったりすると、視空間認知力が衰えていることになる。

   ゲストの中でテストをクリアしたのは榊原郁恵とガダルカナル・タカの2人だけ。中山秀征、岡本麗、加藤茶、はるな愛はMCIの可能性があると判断されてしまった。

   家でも手書きの地図を用意し、ドアなどの目印を1つ決めて座布団や新聞紙を並べて道筋を作れば、簡単にテストができる。

   2つのテストで能力の低下が明らかになっても、恐れるのはまだ早い。朝井院長によると、「デュアルタスク」で能力をアップさせられるという。

   デュアルタスクとは、計算をしたり川柳を詠んだりしながらウオーキングするように、「知的活動」と「運動」を同時に行うことを指す。これが認知機能の改善につながるそうだ。

朝井院長「MCIは半数が認知症に移行すると言われますが、これまでの研究では平均で約20%の人は認知機能が戻るというデータがあります。だからこそ、予備軍のうちから対処することが大切です」
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