アップル失速、iPhone初の前年割れの衝撃 「部品製造」日本企業にも押し寄せる荒波

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iPhone7とM&Aで反転できるか

   そこで期待されるのがiPhone7だ。公開されたコンセプト画像から、ネット上では機能やデザインについて憶測が盛んで、iPhone6 Plusの5.5インチのディスプレイが大きすぎるとの声が多いことから、やや小柄の5.2インチサイズとなる、基本的なデザインはiPhone6と大差はなさそう――などの分析が飛び交う。米系メディアによると、ティム・クック最高経営責任者(CEO)は「想像もつかない新機能」を予告してもいる。

   専門家の見方は、「防水機能やBluetoothヘッドフォンの採用などがあったとしても訴求力はあまり大きくなく、消費者を引き付けるのは、デュアルカメラ機能やカラーバリエーションの増加程度ではないか」といったあたりが平均的。iPhone6、6Sで従来機種からの買い換えがそれなりに進んだと見られることもあって、iPhone7をもってしても大きな需要喚起は期待できないとの声も目立つ。

   主要なハードが減少する中で、注目されるのがM&A(企業の買収・合併)だ。決算発表後の電話会見でクックCEOは「技術と才能のある会社を探している」と述べた。この間、仮想現実(バーチャルリアリティ=VR)や電気自動車(EV)への進出に向けて研究者や他社の技術者も次々と引き抜いていると伝えられ、新分野への投資を加速させる考えとみられる。

   ただ、当面の業績は、低空飛行が続きそうだ。16年3月末に投入したiPhoneSEが4~6月期から業績に貢献し始めるが、同期の売上高の予想を前年同期比13~17%減としている。中国の減速が尾を引く可能性が高いと読んでいるからと見られる。

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