「運動も食事制限も面倒くさい」「努力しないでやせたい」という無精なアナタにとっておきのダイエット法を教えよう。ソファーに座ったままでオッケイ!というウソのような方法だ。
ホラー映画を見ると、なんと速足ウォーキングに匹敵するくらいの効果があがるという研究があるのだ。
怖い思いをすると体が臨戦態勢になり、カロリーを消費する
このユニークな研究を発表したのは、英ウェストミンスター大学の細胞代謝の専門家、リチャード・マッケンジー教授。2012年10月に英紙デイリー・テレグラフに調査結果を発表した。DVDオンラインレンタルの英大手「Love film」社の依頼を受けたもので、10月31日のハロウィン(万聖節の前夜)に合わせた「遊び心」もあったようだ。
マッケンジー教授は、映画好きの若者10人の協力を得て、ゆったりと椅子に座ったまま多くのホラー映画を見てもらい、心拍数、酸素消費量、二酸化炭素放出量などを測定、消費カロリーを計算した。ホラー映画を見た後は、通常の椅子に座っている状態の時よりカロリー消費が、平均で約3割強活発になった。これは、怖い映画を見ると、敵に襲われた時の防衛本能がよみがえり、体が臨戦態勢に入るからという。
マッケンジー教授はこう説明する。
「座席から跳び上がるほどビックリするシーンのある映画は、心拍数を上げるため、特に効果的でした。人間は、恐怖にかられると脈が速くなり、血液の循環が加速されます。闘争ホルモンであるアドレナリンが多量に分泌され、基礎代謝量が増加します。一方、強烈なストレスにより、食欲がなくなりますから、代わりに体内の脂肪を燃焼してエネルギーに変えるのです」
このため、座ったままでもダイエット効果を発揮するわけだ。