発達した低気圧が、西日本各地に強い風を吹かせたゴールデンウイーク後半初日。兵庫県赤穂市にある赤穂海浜公園の大観覧車が、強風にあおられて「大回転」した。
ネット上に訪問客らの動画投稿が相次ぎ、「まるで絶叫マシーン」「観覧車ってあんな激しい乗り物?」と驚きの声が上がっている。
「構造上、回るように設計されています」
「構造上、回るように設計されています」――赤穂海浜公園の担当者はJ-CASTニュースの取材にこう答えた。西日本各地で強風が吹いた2016年5月3日、公園内にある大観覧車のゴンドラは風にあおられて「大回転」していた。
「3日は朝から風が強かったので、運転を中止していたんです。風が強いと、運転してはいけない決まりになっていますから。回ったから悪いというわけではなく、強風時は回るように設計されています」
担当者によると、台風が接近した際は回っている様子をよく見かけるという。
このゴンドラの「大回転」はネット上で話題となった。きっかけは、訪問客らがツイッターに投稿した複数の動画。様々な角度から撮影されているが、いずれも天辺のゴンドラが風にあおられてグルグルと勢いよく回転している様子が分かる。
動画のインパクトは強く、
「観覧車が絶叫マシーンになった瞬間」
「ここから生還できたら、大抵のことに感謝して生きていけそう」
「観覧車ってあんな激しい乗り物だっけ?」
と驚きの声が次々寄せられた。
観覧車の高さは50メートル
赤穂海浜公園の公式サイトによると、観覧車の高さは50メートルだ。天気が良ければ家島や小豆島といった瀬戸内海に浮かぶ島々も望め、眺めの良さは折り紙つき。しかし、気象庁によると16年5月3日は赤穂市に近い上郡町で、最大瞬間風速24.8メートルを記録している。もし観覧車が運転中なら、乗客は怖い思いをしたに違いない。
低気圧と前線の影響で、きょうも西日本を中心に強風が吹いている。JR西日本は、「サンダーバード」「しらさぎ」など特急44本、普通131本を運休。石川県の小松空港では羽田、仙台などを結ぶ全日空と日本航空の計11便が欠航した。
そんな中、赤穂海浜公園以外の観覧車も強風で揺さぶられているようだ。ツイッターには写真とともに、
「ちょっとスリリングだった」
「風強すぎてほんと怖いんだけど」
という「恐怖の報告」が相次いでいる。