「ファストフードを食べるな、というわけではありません」
「それじゃあ、ファストフードはやめなきゃダメ?そんな簡単にやめられたら苦労しないんですけど」
記者の心の嘆きを知ってか知らずか、矢島さんの口からは意外な言葉が飛び出した。
「ファストフードを食べるな、というわけではありません。大事なのは、食事の内容を振り返ること。『昼食はラーメンだったから、夕食は脂質の少ない蒸し鶏にしよう』とか、次以降の食事で足りない栄養を補えば大丈夫です。1日の間でなくても、3日とか1週間のスパンで、栄養バランスがとれるようなサイクルをつくりましょう」
これは良いことを知った。早速振り返ってみると、普段ランチは「ガッツリ系」の食事が多いが、帰宅後にほぼ毎晩、キャベツ4分の1玉(約350グラム)を食べている。
ただしキャベツだけでは、十分な量を食べていても鉄分やカルシウムが不足するので、緑黄色野菜が必要だという。「トマトやブロッコリーならそんなに手間もかからずに食べられるのでおすすめです。キャベツにパプリカを入れてサラダにするのもいいですね」(矢島さん)。また、「1日30品目」という言葉もあるように、意識して多くの食材を食べることで栄養の偏りがなくなっていくという。帰りにスーパーで爆買いだ。
「FAST FOOD AID」は東京・神宮前の特設店舗で、ゴールデンウイークの2016年5月4日まで開かれている。