「バブル世代」とどっちがいいか
意外に目立つのが、「ゆとり世代」と「バブル世代」を比較する見方で、
「『ゆとり』も『バブル』も『新人類』も何も変わらない」
「バブル世代のほうが遙かにゴミだよな」
など、空前の好景気を背景に企業の大量採用で入社した「バブル世代」も、大して変わりがないという声だ。
「バブル世代」はいま、定年まであと約10年にある。1989年12月、日経平均株価が3万9000円に迫り、多くの人がこの勢いがずっと続くと信じて「浮かれて」いた時代を経験した、1986年末~1991年前後に新社会人となった世代だ。
就職先はよりどりみどりで、企業側が研修の名目で内定者をホテルで「接待」していたほど。タクシーチケットは使い放題、料亭などの飲食代を経費で落とすことも当たり前だった世代ともされる。
ところが、バブル経済が弾けると、
「高い給料払っているのに仕事はできない」
などと「ダメ社員」のレッテルを貼られた。働き盛りの40代はデフレ経済の真っ只中で、年功序列の賃金体系が崩壊したうえ、大量採用されたゆえにリストラの嵐に巻き込まれるなどの悲哀も味わった。
「ゆとり世代」とどちらが幸せなサラリーマン人生かは一概には言えなさそうだ。