熊本地震の影響で収録後も放送されないままになっていた安倍晋三首相出演のバラエティー番組が、2016年5月1日に放送された。収録から半月以上も経っていたが、「お蔵入り」には惜しい内容だという判断が働いたとみられる。
そのうちのひとつが、安倍首相とHKT48の指原莉乃さん(23)とのやり取りだ。14年の「桜を見る会」では、HKTの若手メンバーが安倍首相に「アイムソーリー・ヒゲソーリー」と言い放って場を凍らせた「事件」のてんまつが明かされたほか、安倍首相は番組出演者の中で政治家に向いている人を聞かれて「指原さん」と断言した。
2年前、首相へのメンバー発言でHKT「解散危機」?
安倍首相が出演したのは、毎週日曜日朝にフジテレビで放送されている「ワイドナショー」。4月17日朝の放送予定で14日夕方に収録されたが、その数時間後に熊本地震が発生。番組は17日には放送されず、そのまま「お蔵入り」になるとの見方もあったが、5月1日になって放送された。
安倍首相は終始リラックスした様子で収録に臨んだ。話題は収録の5日前に開かれた安倍首相主催の「桜を見る会」に話題が移り、指原さんがHKTが招かれた14年の会の様子を振り返った。指原さんによると、あるメンバーが突然
「『アイムソーリー、ヒゲ・ソーリー』と、どうしても安倍さんに言いたい」
と言い出し、指原さんは「私は嫌だな」と思ったが、すぐ近くにいた落語家の林家三平さん(45)に「じゃあ、やっちゃいな、行っちゃいなよ!」とそそのかされ、実際に安倍首相に向かって「アイムソーリー、ヒゲ・ソーリー」と叫んだと明らかにした。
当時、「アイムソーリー」と叫んだのは、13年8月にオーディションに合格したばかりの田中美久さん(14)。当時は小学生で、「やんちゃ」ぶりを発揮した。
しかし、この「アイムソーリー」の一件、別のメンバーは「解散危機」と受け止めてしまうほどの「大事件」だった。1月26日未明に日本テレビで放送された「HKT48 VS NGT48 さしきた合戦」のコーナー「食少女(たべしょうじょ)」では、HKTの田島芽瑠(たしま・める)さん(16)が、
「『やばい』って思ったもん。私、本当にHKT、解散になるって思った」
と語っている。