健康パワーの全開には「とろろ昆布」がオススメ
ところで、昆布の健康効果を上げるためには、料理にコツがある。昆布パワーの源になっているフコイダンやアルギン酸は、細胞の奥深くや壁の間に入っているため、普通の煮方では出てこない。そこで粉末にすると、ネバネバが出てきて、中にフコイダンやアルギン酸がたっぷり入っている。だし昆布をおろし金ですって粉末にしたり、粉昆布をスーパーで買ったりするのもいいが、実は一番オススメなのが「とろろ昆布」なのだ。
2014年5月28日放送のNHK「ためしてガッテン!」では、「とろろ昆布がすごい!」を特集した。とろろ昆布は、何枚も重ねた昆布をプレスしてブロック状にしたものをスライスして作られる。番組で測ってみると、厚さはわずか0.01ミリ、なんと昆布の細胞より薄い。だから、うま味のグルタミン酸やネバネバ成分など、昆布の栄養素が余すところなく外に出てくる。
番組では、日本一の昆布消費地・富山県に江戸時代から伝わる「飛脚玉」の作り方を紹介した。簡単にできるみそ汁の具で、レシピは次のとおりだ。
(1)材料(6玉分):とろろ昆布18グラム、みそ大さじ3、梅肉10グラム、小口切りをしたネギ大さじ4。
(2)とろろ昆布を広げて、みそをのせる。
(3)その上に梅肉をのせる。
(4)さらに、小口切りをしたネギをのせる。
(5)とろろ昆布で具材を包んで、形を整えて出来上がり。お椀の中に入れ、お湯を注ぐだけで、みそ汁に変身。とろろ昆布のうま味と、ネギや梅の香ばしさがパアーっと広がる即席のみそ汁が味わえる。