昆布  「海のミネラル」が大腸がんまで予防する 美肌、老化防止...こんなにスゴいヤツだった

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脳をリラックスさせるが、とり過ぎると興奮のもと

   栄養学の専門家のサイトをみると、グルタミン酸の健康効果をこう説明する。

   (1)グルタミン酸は、胃腸などの消化器官の働きを活発にする。これはグルタミン酸が胃腸に入ると、「幸福ホルモン」と呼ばれるセロトニンが分泌され、副交感神経が刺激されて食物の吸収・消化が促進するからだ。便秘の解消にも効果があり、これらが大腸にいい影響を与えているのかもしれない。

   (2)グルタミン酸は、肝臓が有毒物質のアンモニアを解毒する作用を助ける。アンモニアが体内に増えると疲労が蓄積され、脳の活動が弱まり、免疫力が下がるなど様々な悪影響が起こる。だから、グルタミン酸を多くとると、脳の活動が活発になり記憶力や学習能力が高まる。疲労回復や老化防止になるといわれる。

   (3)グルタミン酸は、脳の興奮系の神経伝達物質の材料になる。特に脳の興奮を鎮めてリラックスさせる物質「GABA(ギャバ)」を作るので、ストレス解消に効果がある。また、認知症の予防にもいいといわれる。ただし、グルタミン酸を過剰にとると、脳の興奮が高まり過ぎて神経細胞が傷つき、頭痛や睡眠障害、神経症、幻覚症状を起こす心配がある。

   (4)このため、世界保健機関(WHO)はグルタミン酸の1日の摂取量を6グラムまでとしている。ちなみに、日本人が通常とっている1日のグルタミン酸は平均1.5グラムだから、よほど昆布を食べ過ぎない限り、オーバーする心配は少ないが、どんなに健康によい食品でもとり過ぎは禁物ということだ。

   このほかにも、以下のように昆布には体にいい成分がたっぷり含まれている。

   (1)カリウム、鉄分、ヨウ素(ヨード)などのミネラルが豊富だが、特にヨウ素は海藻の中でずば抜けて多い。ヨウ素は、成長や代謝を促す甲状腺ホルモンの大事な成分の1つだ。体を作る細胞の新陳代謝をスムーズにするので、肌にうるおいや張りを与える美肌効果が期待できる。

   (2)昆布に約1%含まれるフコイダンという多糖類には、まだマウスの実験段階だが、がん細胞を減らす作用があることが確かめられた。がん細胞のアポトーシス(細胞の自殺)を引き起こすのだ。また、フコイダンには、血液中の血の塊(血栓)を溶かす働きがあり、動脈硬化の予防が期待できる。

   (3)昆布を食べるとヌルヌルしているが、あのネバネバ成分がアルギン酸だ。アルギン酸は体内で中性脂肪をからめとってしまい、吸収するのを防ぐ。このため肥満や高血圧の予防に効果がある。

   (4)昆布は食物繊維が非常に多く、かつ低カロリー。食べると満腹感を味わえるので、ダイエットには最適だ。

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