熊本に3台が運ばれ、障害者も利用へ
清水国明さんは、山梨県河口湖町で日本初の災害時出動型という「RVパーク」の運営に関わっており、熊本地震では、ここに備蓄してあるトレーラーハウス10台を順次被災地に運ぶ計画を立てている。
清水さんによると、熊本県や県内各市町村と協議をして、2016年4月20日にうち1台を移送し、長野県内にもあるRVパークからも2台が被災地入りした。被害が甚大な益城町で1台が災害対策本部の一部として使うことが検討されているといい、残り2台は障害者支援施設の要望で熊本市内に置かれた。避難所に入れない障害者が使う予定という。実現すれば、トレーラーハウスが今回の地震で仮住まいになる初のケースだ。
今後も、山梨のパークにある残り9台のほか、東北地方からも28台が、ゴールデンウィークの終わりごろから順次運び込まれる見込みだという。
今回の試みについて、清水さんは、こう話す。
「国や各自治体にトレーラーハウスの存在に気づいてもらうためのデモンストレーションです。激甚災害の指定で見込まれる予算で、例えば1000台とかを手配してくれればと思っています。おかげさまで、全国から私どもへの支援金も集まりつつあります。赤十字などの『義援金』は、時間が経たないと被災者には届かず、それだけでは被災地には役立ちません。『支援金』ならすぐに活動に使えますので、もっとトレーラーハウスを被災地に運べるようにしたいですね」