琉球新報は米軍基地問題とリンクさせて論じる
一連のやり取りに異論を唱えたのが琉球新報だ。4月28日にウェブサイトに掲載された解説記事では、国連が規定する「先住民族」について、
「最も重要なポイントは、そこの土地はそもそも誰のものだったかという『土地の権利』だ」
と指摘。国連は、琉球王国がかつて主権国家として存在し、その後日本によって併合されて差別の対象になったことを認定したのに対して、日本政府は「公式には琉球王国の存在を確定的なものとして認めていない」という認識の隔たりがあるとした。その上で、先住民族の合意がない限り、先住民族の土地を軍事利用することを禁じた「先住民族権利宣言」を引き合いに、
「日本政府が沖縄の人々を先住民族として認めると、日本政府は米軍基地問題などこれまでの沖縄政策で多くの『不正』を是正せざるを得なくなることも、認めたくない理由の一つだろう」
と主張している。