お笑い芸人の前田健さんが44歳の若さで急逝した。親交のあった芸能人が続々と追悼コメントを寄せる中、お笑い芸人のはなわさん(39)は長文ブログで「親友」の死を悼んだ。
「あまりにも突然の事でまだ現実を受け入れる事ができません」――。こんな書き出しで始まるはなわさんの文章には、前田さんへの思いが溢れていた。
「20年以上にわたり芸人の道をともに歩んできた」
前田さんは2016年4月24日夜に新宿区新宿3丁目の路上で倒れていた。その後、救急車で病院に搬送され、所属事務所は25日に「現在も治療中」と説明していたが、26日未明に死去した。
はなわさんは26日午前にブログを更新した。「あまりにも突然の事でまだ現実を受け入れる事ができません」との書き出しで、これまでの思い出をつづった。
ブログによると、2人が出会ったのは、はなわさんが佐賀県から上京してすぐのこと。当時まだ18歳、前田さんは23歳だった。
以来2人は、20年以上にわたり芸人の道をともに歩んできた「親友」であり、「僕の『悩み』『喜び』『夢』すべてを一番に相談し共有してきた家族のような存在」だったという。
「当時を振り返ると、お互い貧乏で、いつもファミレスでコーヒー一杯だけ注文し、朝までネタ作りをしました。素晴らしい本や映画や舞台など、無知な僕にたくさんの名作と知恵を教えてくれました。だから、僕の『佐賀県』の歌のヒットを一番喜んでくれたのがまえけんさんでした」
「もしものことがあったら嫁と子供の面倒は俺がなんとかする」
はなわさんは2000年に一般女性と結婚。以来、前田さんは妻とも親しくなり、夫婦ケンカを仲裁してくれたこともあったという。ブログでは「僕が家に帰れないほど忙しくなった時、いつも家に来てくれて僕の代わりに子守りや買い物を手伝ってくれました」とも振り返る。
前田さんは事あるごとに「はなわにもしものことがあったら嫁と子供の面倒は俺がなんとかする」とまで話していたといい、2人は仕事仲間の関係を超え、固い絆で結ばれていたようだ。
実は、つい1週間前にも朝まで熱く語り合ったばかりだったというはなわさん。
「まえけんさん、早すぎるよ。悲しすぎます。僕の一番の理解者だったまえけんさん。心に穴があいてしまったような感じです」
と心境を明かしつつ、
「まえけんさん、これからあなたに言われた事を思い出し、叱られない人生を歩んで行きますね。そして、まえけんさんと話した夢を実現できるように頑張ります」
と約束し、「天国でゆっくり休んでください。そして、いつかまたバカやりましょう!」と呼びかけた。