男の赤ちゃんのオチンチンの皮は、むいてあげた方がいいのか、放っておいた方がいいのか。最近、悩むママが増えている。「息子を押さえて皮をむいてみると、案の定出血して息子はギャン泣き......。私も泣きながら『ごめんね、ごめんね』と謝った」といった体験談がママさんサイトをにぎわせている。
男の子の包茎を心配してのことだが、むくべきか、むかざるべきか、専門医の間でも意見はわかれているようだ。
「不潔でモテなくなる」「学校でいじめられる」と心配に
複数の若いママさん向けの育児サイトをのぞくと、「包茎心配症候群」に悩むママたちを特集しているところが目につく。包茎心配症候群とは、正式の病名ではなくメディアが広めた名前だ。男の赤ちゃんを持つママが、「包茎は不潔で病気になるのでは」「将来女の子にモテなくなりそう」「学校でいじめられるかも」「思春期に包茎で悩ませたくない」などと心配になり、「寝ても覚めて頭がオチンチンでいっぱいになる」状態をさすという。
オチンチンを持つ夫に相談するのが一番だが、「放っておけ」と、ママたちの不安に真面目に取り合わない人が多い。そこへ最近、新生児のうちから皮をむいておいた方がいいと奨励する「むきむき体操」がインターネット上に広がった。「よくわかるオチンチンの話」の著作がある厚木市立病院泌尿器科の岩室紳也医師が2010年頃から提唱した。体操といっても体を動かすのでなく、おむつ交換時や入浴時に皮を上下に動かし、亀頭を露出させては戻す行為を20回ほど毎日続けるというもの。平均2~3か月で亀頭が露出するようになるという。
もともと子どもの包茎治療に関しては「包皮翻転(ほんてん)指導」といって、ステロイド軟こうなどを塗り、皮をむく治療法がある。ただし、こちらは炎症が起こるなど疾患がある包茎に限って行なう専門医が多いようだ。