「記者が被災地少女を雨の中に」批判に報道局幹部が答えた 「ネットで猛反発」でも「謝罪の形」とらなかった理由

建築予定地やご希望の地域の工務店へ一括無料資料請求
「少女を雨の中に追いやり、ずぶ濡れにさせた」との指摘があったが、そうした事実はなかったと判断した――。

   熊本県民テレビ(KKT)は2016年4月22日、「情報ライブ ミヤネ屋」(日本テレビ系)での自局アナウンサーの振る舞いへの批判に対する「反論」コメントを発表した。ツイッターなどでは、「謝罪になってない」「言い訳してるだけ」との批判が相次いでいるが、KKTの報道局幹部はJ-CASTニュースの取材に、「現場の状況を総合的に判断した結果、あえて(編注:本人たちへの)謝罪の形はとらなかった」と説明する。

  • ネットの批判に「釈明」「反論」した理由とは(画像はKKT公式サイトより)
    ネットの批判に「釈明」「反論」した理由とは(画像はKKT公式サイトより)
  • ネットの批判に「釈明」「反論」した理由とは(画像はKKT公式サイトより)

「テレビ局ではあれを『自発的に退いた』と言うのか」

   4月21日放送の「ミヤネ屋」では、今回の地震で大きな被害を受けた熊本県益城町の避難所の様子が中継された。

   番組では、強い雨が降っている中、KKTのアナウンサーが焼き芋の炊き出しを行う男性を取材することに。その際に、男性の手前にいた少女2人を、アナウンサーが、屋根のない場所に「手で追いやった」ようにも見える場面が生中継された。左手が少女らに触れているようにも見える。

   その後、雨で濡れた少女2人(うち、ひとりは傘を持っているが、さしておらず)の姿が映されると、ネット上では「アナウンサーが少女を無理に雨の中へ押しやった」として、「酷すぎる」「気分悪い」と非難する声が次々と上がった。

   こうした批判を受け、KKTは4月22日、公式サイト上でコメントを発表。少女2人はインタビューが始まったので「自発的に退いた」と説明。また、視聴者からの指摘を受け、同じアナウンサーを再度派遣して経緯を説明したところ、少女2人には「どかされたという自覚がなかった」ことが分かったとも続けた。

   最終的には、「アナウンサーが焼き芋の炊き出しを邪魔したり、無理に雨の中に出したりした事実はなかったと判断しています」と結論付けた。その上で、「この映像が視聴者の方々に不快な思いをさせたとすれば、お詫び申し上げます」とした。

   KKTが発表したコメントに対し、ネット上では「言い訳してるだけ」といった批判が続出した。ツイッターやネット掲示板には、

「本人目の前にして子どもが『退かされた』って言えるワケない」
「言い訳にすらなってない。子どもを雨ざらしにしたのは変わりないし、退かざるを得ない状況にしたんだろ」
「アナウンサーが手でどかしているように見えるんだけど、テレビ局ではあれを『自発的に退いた』と言うのか」

といった投稿が相次ぎ、またもや「炎上」状態になってしまった。

姉妹サイト