東京都の舛添要一知事が、欧州への豪華出張に続き、アメリカへの出張でも1泊15万円ものスイートルームに泊まるなどしていたことに、疑問や批判が相次いでいる。
客室には、古代ギリシア風の彫像が並び、浴室をのぞけば、ローマ時代かと思わせる優雅な浴槽が...。舛添知事が2015年10~11月にパリやロンドンに出張したときも、1泊20万円のスイートルームに泊まっていた。
往復ファーストクラスで225万円
欧州出張のときは「豪華大名旅行」と批判を浴びたが、今回、米ワシントンなどで16年4月12~18日に出張したときも、舛添氏は、1泊15万円前後のスイートルームを選んでいた。
米国への往復などもファーストクラスを使い、航空機代だけで225万円に達した。さらに、スイートルームの宿泊費に5泊で74万円もかけている。都職員14人も随行し、うち5人がビジネスクラスを使ったり、舛添氏と同じ高級ホテルに泊まったりしたため、総額も膨らんでいる模様だ。
都の管理課によると、出張が明らかになった3月8日から「費用が高すぎる」などと電話やメールで批判が相次ぎ、4月15日までに2000件弱にも達した。そこで、舛添知事は、帰国後の21日に出張経費を検証する検討会を立ち上げ、6月末をめどにその結果をまとめることを明らかにした。
立ち上げに当たって、都は、今回のスイートルーム利用が、都条例に定められたワシントンなどへの出張費上限の4万200円を最大で3.8倍も上回っていることを明らかにした。
このことが報じられ、ネット上では、疑問や批判が相次いでいる。
「別にそれなりのホテル泊まるのは構わないと思う」と理解する向きも一部であるが、「上限が決まってるところを超えるのはありえない」「当然、差額は東京都に返金していただきましょう」といった厳しい声が多い。
熊本地震後に、舛添氏が米国での桜祭りのパレードに参加し、オープンカーに乗って笑顔を振りまいていたことも批判に拍車をかけている。