初の業務停止「猫カフェ」とはどんなところだったのか 「処分」でもぬぐいきれない再発の予感

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動物愛護法は絵に「描いた餅」、処分に半年かかる

   今回の業務停止処分に至るまで都に協力したのがNPO法人「東京キャットガーディアン」の山本葉子代表だ。J-CASTニュースの取材に対して、山本代表はまず、

「全国で初めて業務停止処分までこぎつけた都の職員の頑張りを評価したい」

と話した。都の担当部署には毎日「早くあの猫カフェをどうにかしろ!」といった訴えが数十件入ってきた。それを少ない人数で対応するとともに、22回もの立ち入り検査を実施し、指導してきた。一方で、「常軌を逸した運営」をしているのは明らかなのに業務停止まで半年かかった。これは都の職員の責任ではなく、動物愛護法はあるのだが強制力を行使する権限がなかったためだ。少しでも早く猫を救わなければならないはずなのに、動物愛護法はある意味絵に描いた餅のような存在になっていている、と批判した。

   山本代表はオーナーとも会っている。改善命令が出た後に店に行くと、猫の一部は別の部屋に移動させられていた。その部屋はコンクリート床が剥き出しの崩れたような部屋で、エアコンもない。猫たちは凍え身を寄せ合って震えている姿を見たときは愕然としたという。

   山本代表は、猫カフェの実態としてブリーダーが経営している事が多く、今回のオーナーもブリーダーという一面があった、と明かした。ブリーダーだからこそ去勢はしないまま猫の数が雪だるま式に増えていった。しかも、自分がブリーダーだという意識も知識もほとんどなく、店内には抗生剤を溶かしたものを置き、具合の悪い猫たちに飲ませたりするといったいいかげんな医療行為を行い、ほとんどの猫を病気にしてきた。そればかりではない。去勢していない多数の猫を放置することによって、やってはいけない掛けあわせで子猫を誕生させていた可能性がある。本当に52匹の猫を売ったとしたならば、それを知らずに買っている「被害者」がいる、という。

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