指定されると道路復旧で国からの補助率が上がる
4月21日現在、「激甚災害」にも指定されていない。災害が「激甚災害」に指定されると、自治体が道路や農地を復旧する際、国からの補助率が上がる。当然、指定は復旧・復興への後押しになる。
熊本県の蒲島郁夫知事は「本震」発生前の4月15日の段階で、安倍首相に対してテレビ会議で
「激甚災害の早期指定など全面的な支援をお願いしたい」
と求めている。国会審議でもこの件は問題になった。
4月18日の衆院環太平洋連携協定(TPP)特別委員会では、緒方林太郎・衆院議員が
「我々が見る限り、どう考えてもこれは激甚災害として指定すべき事例なのではないか」
などとして激甚災害に指定されていないことを疑問視。河野太郎・防災担当相は
「激甚災害指定は、復旧に要する費用が一定の標準税収入の割合を超えた場合に指定されるようになるので、特に遅れているとは思っていない。今、関係の自治体にはなるべく早く復旧の見通しの査定を出していただくようにお願いしているところ」
などと反論した。