大分県の地震被災者を励まそうと、「くまモン」と一緒に大分のゆるキャラ「めじろん」も描いたイラストが、ツイッターなどに次々に投稿されている。めじろんも、じわじわ知名度を上げているようだ。
めじろんとは、大分県の鳥のメジロをモチーフに、2008年の大分国体のマスコットキャラクターとして誕生した。黄緑色の羽根につぶらな瞳がチャームポイントで、県の応援団「鳥(ちょう)」として鉢巻をしている。
くまモンとめじろんがタッグを組み、「心ひとつ!!」
熊本地震が起きてから、ツイッター上では、「#くまモン頑張れ絵」のハッシュタグで、熊本県PRキャラ「くまモン」の様々なイラストが被災者を励まそうと次々に投稿されている。
一方、大分県も、温泉で有名な観光地「湯布院」が震度6弱の揺れに襲われるなどして、けが人が出たり建物が崩れたりする被害が出ている。報道によると、多くの旅館が営業を再開するなどしているが、まだ支援が必要な状態だという。
そこで、ツイッターでは、大分の被害を心配する人たちがめじろんもイラストに描き、「#めじろん頑張れ絵」のハッシュタグで投稿を始めた。くまモンと一緒のイラストも続々寄せられ、話題を集めている。
くまモンとめじろんがタッグを組み、「心ひとつ!!」と呼びかけたり、くまモンが瓦礫を持ち上げ、めじろんが高齢者や子供に手を差し伸べたり、といったデザインのイラストが投稿されていた。このほかのイラストも、「ほっこりとした気持ちになってもらえたら」「寄り添いあってどうか耐えて下さい」などの言葉が添えられていた。
イラストは、大分県の許諾を得てなかったが...
くまモンのイラストについては、熊本県のくまもとブランド推進課によるとコピーライトの表記をすれば、自分で描いたイラストなら、ツイッターなどのSNSに投稿することは認めている。
また、募金活動やチャリティイベントに使うイラストは、地震を受けて迅速に対応する必要があるため、県は4月19日、許諾がなくても使える特例措置を取ることにしたと発表している。事前に届け出をして、終了後にメールで報告すればよいそうだ。
一方、めじろんについては、熊本県とは違ってコピーライト表記をすればいいわけではなく、イラストをSNSに投稿するときでも、大分県の許諾手続きが必要になってくる。
今回のイラストが許諾を得たかについて、県の広報広聴課では、「ツイッターなどの個人使用で使用承認申請がなされているものはありません」と取材に明らかにした。許諾を得ていないということだが、特に抗議などはしないようだ。
抗議する場合は、「公序良俗に反する使われ方をした場合」だとした。また、イラストを商品に使用することについては、「大分県が商品に関与しているかとの誤解を生じることを避けるために、『使用承認申請』の提出確認は厳格に行っています」としている。