菅官房長官「総理は『解散の「か」の字もない』と」
地震が様々な点で政局に影響することを述べる内容だが、地震が起きたこと自体を肯定的に発言しているともとられかねない。そのため、片山氏は直後に
「(衆院補選、ダブル選、消費税といった)政局の判断や国会日程に影響を与えかねない、政局的な節目に重なってしまった、という趣旨で発言をしました。言葉の使い方が不適切でした。誤解を招いたとすれば、お詫びし、その部分の発言を撤回します」
とするコメントを出し、発言を撤回。ツイッターにも4月20日になって
「私は、発生の時期が政局の判断や国会日程に影響を与える節目に重なった趣旨を申し上げたつもりでしたが不十分で、全く不徳の致すところです」
と書き込み、改めて謝罪した。
片山氏とすれば、今回の地震で、安倍政権が流動的だった政治的な懸案を一気に決断するきっかけにするだろうと言いたかったようだ。不透明だった政治状況の霧が晴れることで、おおさか維新としても政治的な戦略が練りやすくなったという気持ちが「タイミングのいい」という発言になったのかも知れない。
予想どおりというべきか、4月20日になって産経新聞(朝刊)や日経新聞(夕刊)が「首相、衆参同日選見送り」との1面トップ記事を掲載した。菅義偉官房長官は20日午前の会見で
「衆院解散は総理の専権事項で、総理は『解散の「か」の字もない』と(発言していると)いうことは、解散しないということだと思う」
と述べ、解散を改めて否定している。