「生理用品が『不謹慎だ』として避難所で配布されなかった」――2011年の東日本大震災発生時に流れたこんな「うわさ」がネット上で再び注目され、生理用品に対する「価値観の違い」が表面化している。
女性の必需品と言える生理用品だが、東日本大震災発生時は数量不足が問題となった。そんな背景もあるのか、「うわさ」への拒否感は根強い。一方、男が生理用品に詳しくなる必要はない、との声もある。
「生理用品は女性には必需品です」
2016年4月16日、こんなツイートがネット上で話題となった。
「避難所で、生理用品が不謹慎だとかいう理由で配布されなかった話も聞いたことがあります。避難所は女性特有のことが言いにくい場合があるのでしょうが、おむつと同レベルで必要なのよ。2時間つけてなかったらズボンが血で染まるよ。男性の方、届いたら配布の邪魔しないでね」
ツイート主の女性は「東日本大震災のときに読んだ資料にあった」話と主張しているが、真偽の程はわからない。また、なぜ「不謹慎」なのかの説明もされていない。
ただ、熊本などでの地震とタイミングが重なったためか、このツイートは19日12時までに7000回以上もリツイート(拡散)。
「全く迷惑な人達がいたものですね」
「もっと女性の事を気にかけるべき」
「生理用品は女性には必需品です」
といった声が噴出した。
実際、当時こうした出来事はあったのだろうか。12年7月に内閣府が発表した資料「東日本大震災における災害応急対策の主な課題」によると、避難所に生理用品がない、生理用品が届いても男性が配布しているためもらいに行きづらい、といった問題は確かに生じていた。