さらに大きな地震の可能性が否定できない 熊本地震はごく一部の活断層が動いただけ

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九州を南北に引っ張る「別府-島原地溝帯」

   今回の一連の地震は、九州の中部に位置する「別府-島原地溝帯」という活断層が数多く重なった非常に長い地域が震源となっている。九州は、この地域を境にして、南北に引っ張るような力が働いている。日本列島の多くが東西や南北から押し付けるような力が働いているのとは違う、独特の構造だ。九州の地図に断層を示すと、無数の線がつながり、帯状になって島原地方から別府・大分方向に延び、そのまま四国の「中央構造線断層帯」につながっている。

   このため、一つの断層がずれて地震が起きれば、その延長上にある断層も動く可能性がある、と指摘されている。

   17日朝にNHK番組「日曜討論」に出演した名古屋大学減災連携研究所の鈴木康弘教授は、今回の地震について「長大な活断層の一部が小規模に動いただけ。短い活断層が起こす地震とは本質的に違う」と解説した。

   そのうえで、今回の震源の延長線上には長大な活断層があるため、「もしかしたら、さらに大きなものもあるということを少しは頭に置いて、まだ活動が終わっていない、やや長期的な地震に対する備えが必要」と語っている。

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