とうとう、この日が訪れた。36歳男性の木村清志さん(仮名、以下キヨシさん)が、2015年9月からおよそ半年に渡って続けてきたダイエットが終了する。
食事メニューの見直し、ウォーキング、仕事中エクササイズ、さらに断食――思えばあれこれと挑戦し、失敗もあった。試行錯誤を重ねた末に、「半年で10キロ減」の目標は達成できたのか。
丸1日断食に成功も「かえって食が進む気が...」
「最終回」を前に、キヨシさんは「追い込み」を試みた。1度は挫折した週末断食だ。前回は何も準備せずいきなり食事を抜いたため、すぐに空腹に耐えられなくなった。その反省を踏まえて、金曜の夜から食事の量を抑えて心身ともに「断食モード」に切り替えていったという。
土曜朝は豆乳だけを飲み、昼食時もお茶や、妻の美香子さん(仮名)が飲む酵素ドリンクを分けてもらった。午後になると空腹感が押し寄せてきたので、気を紛らそうと家族で散歩に出かけた。ちょうど桜が満開の時期で心がいやされた...と思ったら、
「屋台がいっぱい出ていて、おいしそうな匂いが漂ってくるんですよ」
とボヤく。それでも、夜も水分を摂取するだけにとどめて早々に床に就いた。1日、何も食べずに乗り切ったのだ。
編集部「見事に前回の反省を生かしましたね。なぜ断食できたと思いますか」
キヨシさん「これで最後だからがんばらないと、と気合が入ったんです」
編集部「なるほど、でも最後だからなんて言わずに、せっかく成功したのですから、習慣にしてもらっていいんですよ」
キヨシさん「...(苦笑)」
日曜朝は、おかゆを口にした。普段は食べることのないメニューだが...。
キヨシさん「(満面の笑みで)これが、おいしいんですよ。素材の味が分かるというか、『ご飯ってこんなに甘いのか』と驚きました」
ランチから通常の食事に戻し、納豆や豆腐を食べたが、これまた「おいしかった」を連発。「かえって食が進む気がして、妻から『あなたは断食に向いてないかも』と言われちゃいました」