北海道新幹線、2030年の札幌延伸を見越して建設進める
たしかに開業後の16日間の乗車率をみれば、予測した水準を上回ってはいるが、「もともと他の新幹線に比べて、きわめて低い想定」「努力目標が低すぎる」といった声は少なくなかった。
なかには北海道新幹線の開業が、「いま以上にJR北海道の経営の足を引っ張る」と、懸念する向きもある。
JR北海道は、「(16日間の実績では)実際に2倍以上の利用があります。利用者が少なく見えるのは10両編成で走らせているからです」と話す。そのうえで、「北海道新幹線は(新青森―新函館北斗間の)短い距離での開業にもかかわらず、2030年の札幌延伸を見越して建設を進めており、その分、初期投資がかさんでいることがあります。当面の赤字見通しはそのためです。しかし、今後は営業施策などを通じて乗車率を上げていくとともに、東北からの利用者を増やしていければ、新幹線で(の採算は)トントンになるとみています」と説明。ただ、その時期については明言していない。
インターネットには、
「札幌まで行けないし飛行機のほうが速いし安い。乗車率が上がらないのは当然」
「とにかく、運賃が高すぎる」
「運休させたほうが赤字額が減るだろ!!」
「空気運ぶ高速列車は田舎では非効率。田舎は田舎らしく慎ましく」
などと、手厳しい声が寄せられている。
「札幌までつながれば...」と期待する声もあるが、札幌まで延伸するのは、まだ14年も先のことだ。