2016年4月14日夜に熊本県で起きた「平成28年(2016年)熊本地震」は、最大震度7、マグニチュード6.5を記録し、発生から12時間で震度4以上の余震が20回も発生している。
ここでにわかに夕刊紙などで注目が集まっているのが、地震発生を相次いで「的中」させているとされる台湾のブログ「地震予測研究所」だ。今回の地震についても、4月9日に「3日以内に南日本か台湾でM6.3の地震が起きる」と予報したばかり。このブログは毎日のように予報を発表しており、日本が対象になっているものも多い。
「過去に地震が発生した時の電磁波の波形と比較する」
「地震予測研究所」のブログやウェブサイトによると、同研究所が活動を始めたのは2008年5月。台湾の各地や上海に観測計を設置して電磁波を測定し、過去に発生した地震が起こる前に観測された電磁波のパターン(波形)と比較し、発生を「予報」していると説明している。
「研究所」の実態は明らかではないが、代表の林湧森氏は過去に台湾のテレビに出演し、予報の方法について解説したこともある。すでに16年だけで、「的中」「ニアピン」が指摘されているパターンも多い。
例えば2月4日には(1)7日以内に台湾北部、日本、アラスカ、ロシアでM6.5以上(2)9日以内に台湾西部、フィリピンでM6以上、を予報。このときは、予報から2日後の2月6日に台湾南部・高雄を震源とするM6.6の地震が起きた。その前の1月3日には、上海からの情報を根拠に、7日以内にアラスカや北日本(上海以北)でM7.6の地震が起きる」と予報。すると、時期は少しずれたが、1月24日にアラスカ州南部のアリューシャン列島でM7.1の地震が起きている。