日本の伝統食の魚を食べると少女の発育にもいい
日本乳がん学会は、ウェブサイトに「乳がんの危険因子」を、これまでの研究から「確実(にがんの発症に結びつく)」「ほぼ確実」「可能性あり」「証拠不十分」「大きな関連なし」の5段階に分類し公開している。そのなかで「早い初潮年齢」は危険度が2番目の「ほぼ確実」にランクされている。3番目の「可能性あり」にランクされる「喫煙」より高いのだ。
ちなみに、危険度1位の「確実」には、「出産経験がない」「初産年齢が低い」「閉経後の肥満」「授乳経験がない」があげられている。2位の「ほぼ確実」にはほかに「アルコール飲料」がランクされている。
ところで、将来の乳がんの心配をさけるために、食生活の改善で初潮年齢を早めないようにすることはできるのだろうか。
先の米ミシガン大学の研究では、赤肉を食べると早まる結果が出たが、逆にマグロやイワシなどの魚を週に1回以上食べていた子は、月に1回未満しか食べない子より平均で3か月遅いという結果が出た。魚油に含まれる「善玉油」のEPA(エイコサペンタエン酸)とDHA(ドコサヘキサエン酸)が、少女の正常な発育にいい効果を及ぼすらしい。
マグロやイワシなどの青魚は、日本人が昔から食べていたものだ。食生活の欧米化により、肥満する少女が増えて初潮が早まっているが、やはりここでも和食がいいようだ。