50歳の半分がかかる「白い恐怖」 白内障予防にはビタミンCを

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   白い霧がかかったように見える白内障。年齢とともに患者は増えていくが、ビタミンCをたくさんとれば予防効果があがり、進行を遅らせることがわかった。

   英ロンドン大学キングスカレッジのチームが双子の研究で明らかにし、英の眼科学誌「Ophthalmology」(電子版)の2016年3月15日号に発表した。

  • はっきり見え続けるようビタミンCをとろう
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双子でも症状の進行に差が

   白内障は、日本人では40歳で20%、50歳で45%、60歳で65%、70歳で80%が発症しているといわれる。重症の場合は失明する心配がある。

   研究チームは、どの栄養素が進行をくい止める効果があるかを突きとめるために、英国の女性の双子324組(調査開始時の平均年齢62歳)を対象に10年間追跡し、食生活と白内障の発症、進行の関連を調べた。双子を対象にしたのは、白内障の発症に遺伝的要因があると考えられていたからだ。

   参加者には、日ごろの食生活の中でのビタミンA、B、C、D、E、銅、マンガン、亜鉛などの栄養素の摂取量をアンケートで答えてもらった。また、白内障の進行は、デジタル画像で水晶体の不透明度を検査した。

   その結果、多くの栄養素の中でビタミンCが白内障の発症・進行に関連が強いことがわかった。ビタミンCの摂取量が多い人は、少ない人に比べ、発症するリスクが20%低かった。また、進行する度合いも33%低下した。白内障を発症した双子同士を比較すると、症状の進行にみられた差のうち遺伝的要因は35%で、残りの65%は食生活の影響が占めた。これまで考えられてきたより、遺伝的要因は少なかったのだ。

   同大のクリストファー・ハモンド教授は「私たちは白内障の発症を完全に防ぐことはできませんが、ビタミンCが豊富な食事によって、進行を遅らせ、大幅な悪化を避けることができます」と語っている。

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