中国人「爆買い」は消えてしまうのか? 中国の輸入品関税大幅引き上げの衝撃

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中国人観光客が来なくなったら、「日本は崩壊」?

   ここ2~3年、日本経済、なかでも百貨店やブランド店などの免税小売りは訪日中国人観光客らによる「爆買い」消費に支えられてきたといっても過言ではない。

   そうしたことから、中国政府の関税引き上げに、「爆買い」効果が消えるのではないかと、懸念する声は少なくない。インターネットには、

「内需拡大しようにも(中国)国産に信用がないから、わざわざ日本にまで来てるんじゃないの?」
「中流階級が増えてきて、訪日客はまだまだ増える。なんてたって人口が違うんだから」

などと日本経済への影響を軽視する向きがあるものの、

「中国人のおかげで日本経済が回っていた事実。どうすんだよ、アベノミクス」
「中国人様が来てくれなくなったら、日本は崩壊するじゃんwww」
「中国人目当てに商売してきた奴らがどんな反応するか楽しみだな」

といった声が寄せられている。

   そうでなくても、最近の「爆買い」にも変化がみられる、との指摘もある。中国経済が低迷した結果、都市部などの不動産や株価は値下がり傾向で、そういった資産を担保にした資金が目減り、買い物に使えるお金も限られてきた、というのだ。

   また、「買い物」そのものも変化。家電製品や高級腕時計などを「爆買い」する傾向が薄れて、日常品を買うようになり、一人あたりの購買額が2、3年前から3割程度減っているとの見方もある。

   中国経済に詳しい、第一生命経済研究所の主席エコノミスト、西濱徹氏は「これまでの家電製品やブランドもののバッグなどはほぼ一巡しつつあります。『買い物ツアー』の団体客が減って、個人が自ら観光スポットを検索してめぐる旅に移っています」と話す。

   西濱氏は、「中国人観光客の楽しみ方が変わってきていることもあり、そこに今回の関税引き上げが(『爆買い』の後退に)ダメを押す可能性がないとは言えません」と分析。なかでも、訪日中国人客への依存度が高い百貨店やブランド店ほど、痛手が大きいとみている。

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