【男と女の相談室】軽い胸の痛みだったのに... 記者は医師から「命の保証できない」と通告された

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1か月前に健康診断で心電図検査を受けていた

   実はAさんは、家族に手術の話をした時に、妻から「そういえば2月ごろから『胸が痛む』と言っていた」と教えられたという。サインは出ていたのだが、気づかなかったのだ。

   それでも、いくつもの幸運がAさんを救った。まず、月1回持病の診断を受けており、医師と定期的に面会していたこと。その医師が「かかりつけ医」のように、Aさんの健康状態を把握していたこと。「たまたま」Aさんがその医師に胸の痛みを打ち明けたこと。そして、医師が聞き逃さず即座に専門医の診察を受けるように指示したこと――。さらに、精密検査の日程が少し遅れたが大事に至らなかったことは、ラッキーこの上なかった。

   胸の痛みを感じる前月、Aさんは健康診断で心電図検査を受けていたが、問題は見つかっていなかった。退院後の4月上旬に医師を訪れたところ、症状は短期間で急激に進行したようだと説明を受けた。また「いきなり心筋梗塞で(病院に)担ぎ込まれていたとしてもおかしくない状況だった」と言われて、「さすがにゾゾっとしました」。

   無事、編集部に復帰したAさんは、自らの体験を踏まえて「ぜひ読者の皆さんに伝えたい」とこう話した。

「当たり前かもしれませんが、『痛い』と思ったらすぐ医者に診てもらってください。私の場合は、いつも診察してくれる医師に助けられたと言ってもいいです。かかりつけ医のように、自分の健康状態を十分に理解している医師の存在が大切です」
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