事業を拡大していく能力と、事業を継続していく能力
インターネット上では、
「コンビニの頂点に立つ男か。おつかれさんでした」
というねぎらいの声もあるが、
「やっと、老害が消えるかwww」
「自分の出した人事案が否決されたんだから、もう居場所がないだろ」
「世襲否決。変化への対応しっぱいw 」
といった見方も少なくない。
なかには、業績好調とはいえ、けん引しているのはセブン‐イレブンやセブン銀行などの一部にすぎず、イトーヨーカ堂やそごう西武の伸び悩みやM&A(合併・買収)で傘下に収めたニッセンなどが経営の足を引っ張っているのが実情。その姿を「迷走」と受けとめている人も多いようだ。
「柏(そごう)や旭川(西武)も閉めたしな。ヨーカ堂もな・・・」
「えっ、このタイミングなの? 一応、業績はいいからカッコだけでも勇退ってことかな」
といった声も寄せられている。
企業アナリストの大関暁夫氏は、「どんなに優秀な経営者でも、老害は頭をもたげてくるもの。鈴木会長ほどの人でもそうなるということです」と話し、「引き際が遅かった」と指摘する。
そのうえで、「マネジメント力は、基本的に事業を拡大していく能力と、事業を継続していく能力は別ものと考えたほうがいいでしょう。たとえば社長が交代しても、会長で残ると周囲はどうしても会長の顔も立てようとしますから、結果的に組織がなにも変わっていないという事態が起こります。カリスマ経営者にありがちですが、自分のスタイルにこだわらずに、早く手を打つことが大事。まして大手企業であれば、『自分と同じタイプ』がいなくても、組織力で補えることもありますから」と、説明している。