九州電力川内原発(鹿児島県薩摩川内市)1、2号機の運転差し止めを住民が求めていた仮処分の即時抗告審で、福岡高裁宮崎支部(西川知一郎裁判長)は2016年4月6日、住民側の申し立てを棄却する決定を出した。申し立てを「新規制基準に不合理な点はない」などとして却下した15年4月の鹿児島地裁の決定を支持した形。住民側は、決定を不服として最高裁への特別抗告を検討する。
大津地裁が16年3月に関西電力高浜原発3、4号機の運転を差し止める仮処分を出し、同原発は運転を停止している。今回のケースは、稼働中の原発の運転差し止めをめぐる高裁段階では初めての司法判断として注目されていた。