為末大「この苦しい状況での会は絶対やるべき」
乙武さんは会終了後、「約束」どおり公式コメントを発表した。
インタビュー形式の映像で、濃紺のスーツとネクタイをまとった乙武さんの姿が映っている。感想を聞かれると、ゆっくりとした口調で「本当に、これだけ多くの皆さんに支えられているんだなあということを、心から実感することができました。どれだけ感謝してもしきれません」と述べた。
今後の予定は「全くの白紙」。「自分の弱さというものを、しっかり断ち切って、とにかく家族と穏やかな時間を、最優先に過ごしていきたいというふうに思っています」と話し、車いすでその場を後にするまでが映っていた。
しかし、ネット上では誕生日会を予定どおり開催したことに対し、「よく出来るね」「浮かれてる」といった疑問の声も相次いだ。
こうした指摘が出ることは、もちろん本人も承知していただろう。スポーツ報知電子版が6日に配信した「あいさつ要旨」によると、乙武氏は中止を何度も考えたことを明かしつつ、騒動を謝罪して「カツ」を入れてもらう場にしたいと思い至ったそうだ。
「浮ついた思いではなく、明日から人生の後半戦。その再生の場となるよう、新たに生きていく誓いの場としたく思いました」
と語ったという。
為末氏は6日のツイッターで「正直なところ、誕生日会を開催すると聞いた時にはまあよくある感じだろうし、行ってみるかという程度だったけれど、スキャンダルが出て、この苦しい状況での会は絶対やるべきだし、行きたいと思ったし、行ってよかった。人間はやはり苦しい時にいろんなものが見えてきて味わい深い」と感想を述べている。