「そこまで言うなら給食にすれば?」
実際のところ、保護者がつくる弁当に対し、幼稚園や保育園が指導を行うことはよくあるケースなのだろうか。J-CASTニュースは16年4月4日、「食育」に力を入れている私立幼稚園やNPO法人など複数の関係者に取材したが、返ってきたのは「そうした指導は行っておりません」「(お弁当の内容に指導が入るなんて)初めて聞きました」との回答が多かった。
また、有機米や無農薬野菜といった食材を給食に使用するなど、「食育」を教育方針の1つに掲げている私立幼稚園の園長は16年4月4日のJ-CASTニュースの取材に対し、
「うちの園では、お弁当の日を週に2回設けておりますが、その中身は基本的に保護者の方にお任せしております。量や食材の好き嫌いについて簡単にアドバイスする場合はありますが、特定の食材を『使用禁止にする』といった指導を行うことはないですね」
と答えた。ママたちの反発も考慮してか、「冷凍食品禁止」を公式に認める幼稚園は少ないようだ。
だが、子育て情報を扱う母親向けウエブマガジン「ママスタセレクト」編集部はJ-CASTニュースの取材に、そうした幼稚園は確かに存在する、と明かす。そして、その理由について、
「(冷凍食品の使用禁止について)子どもに母親の手作り料理を食べさせてあげたいという、幼稚園側からの思いがあるようです。また、健康面の問題から、食品添加物をできるだけ子どもに与えないよう配慮している園もあります」
と説明した。
こうした現状について、ツイッターやネット掲示板には、
「どこまで保護者に負担かけるつもりだ」
「そこまで言うなら給食にすれば?」
などといった否定的な意見が相次いでいる。先述の幼稚園長は「お弁当の中身はあくまで『家庭の問題』で、園が口を出す内容ではないと考えています」と語っている。