埼玉県朝霞市の女子中学生が約2年ぶりに保護された事件で、未成年者誘拐の疑いで逮捕された寺内樺風容疑者(23)。その父親とみられる男性が、自身が経営する防犯グッズ販売店のホームページ(HP)上で「お客様、お取引先様をはじめとする関係者の皆様」に対するお詫び文を掲載した。
スポーツ紙などが2016年4月1日に報じたこのニュースが、いまネット上で物議を呼んでいる。ツイッターやネット掲示板などでは、「被害者に謝れ」「謝罪する相手を間違えてる」との指摘が上がる一方で、「成人の犯罪を親が謝る必要ない」「親には何の関係もない」と疑問を呈するユーザーもいる。
実家の防犯グッズ店「当面の営業を自粛させていただきます」
寺内容疑者の父親とみられる男性は、遅くとも2016年3月31日時点で「謝罪文」を掲載していた。「弊社近親者に関する報道についてのお詫び」と題した文章で、経営する防犯グッズ通販専門店のHP上に、
「弊社近親者に逮捕状が出され身柄が確保されたという報道がございました。お客様、お取引先様をはじめとする関係者の皆様には、多大なるご心配とご迷惑をおかけしておりますことを、深くお詫び申し上げます」
と書き込み、さらに
「このような事態を招いた責任を重く受け止め、当面の営業を自粛させていただきます」
としている。末尾には、寺内容疑者の父親とみられる男性の名前が掲載してある。
4月2日現在、HPにはお詫び文だけが表示されており、通販用のページにはアクセスできない状態だ。
16年4月1日夜の日刊スポーツ電子版は、このお詫び文を「寺内容疑者の父親」が発表したものと断定。「被害者と被害者家族への謝罪の文言は一切書かれていない」「父親として責任については触れていない」などと批判的に取り上げた。