女性の「マスク美人」願望が止まらない 相次ぐ新商品、もはやファッション

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   花粉症対策などでマスクをつける女性が増える中、マスクをつけた際のメーク術を紹介したり、「小顔効果」の機能を加えるなど、女性を美しく見せる工夫をしたマスクを売り出す企業が増えてきた。

   「マスクをつけても見た目はよくしたい」という「マスク美人」のニーズが高まっているためで、企業にとっては大きなビジネスチャンスとなっている。

  • マスクにもファッション性が求められるように
    マスクにもファッション性が求められるように
  • マスクにもファッション性が求められるように

小顔に見せて、色はピンクに

   日用品メーカー大手のユニ・チャームは2016年1月、「小顔にみせるマスク」を全国で新発売した。「独自のプリーツ設計でマスクが浮きにくい形状にした」といい、マスクをつけた時に顔にすっきりフィットするという。アイリスオーヤマも、顔周りの浮き上がりを押さえ、すっきりした印象を与えるという「美フィットマスク」を発売した。

   女性の顔色を明るく見せるよう、定番の白色ではなく、ピンク系など明るい色にしたマスクも増えている。小林製薬は「のどぬ~るマスク はだごこちローションマスク」にベビーピンクを取り入れた。

   一方、資生堂は「より魅力的にみせるマスクメーク術」として、マスクをつけた場合に美しく見せるメーク法の紹介を始めた。「アイメークは唯一見せる部分だからこそしっかりと」などとアドバイス。「花粉症で涙が出ても崩れないよう、マスカラはウオータープルーフ(防水機能がある)タイプを使用した方がよい」「アイシャドーは崩れても目立たないよう、ピンク系やベージュ系がお勧め」などと、ホームページで詳しく紹介しているほか、店頭で客から問い合わせを受けた際にも丁寧に説明しているという。メーク術を伝えると同時に、同社のメーク商品を紹介し、売り上げにつなげようという狙いだ。

インフルエンザ流行、売り上げが4年で倍増

   そもそもマスクは女性にとって、ファッション的には「タブー」とも言える存在だった。しかし、2009年に起こった新型インフルエンザの世界的大流行(パンデミック)をきっかけに、マスクをつけることへの抵抗感は急速に小さくなったとされる。

   マスク業界関係者によれば、マスクの国内販売総額は、パンデミック直後の2010年に257億円だったのが、2014年には491億円とほぼ倍増。その後も販売額は右肩上がりで増え続けているという。「少子高齢化が進み、消費財全般の売り上げが伸び悩む中、マスクにかかわる商品は成長が見込まれる貴重な市場」(業界関係者)との見方が強まっている。

   あるマスクメーカーは「『すっぴん隠し』でマスクを使う若い女性も増えている。マスク美人対応は企業にとってポテンシャルが高く、楽しみな市場」と期待を膨らませている。

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