インフルエンザ流行、売り上げが4年で倍増
そもそもマスクは女性にとって、ファッション的には「タブー」とも言える存在だった。しかし、2009年に起こった新型インフルエンザの世界的大流行(パンデミック)をきっかけに、マスクをつけることへの抵抗感は急速に小さくなったとされる。
マスク業界関係者によれば、マスクの国内販売総額は、パンデミック直後の2010年に257億円だったのが、2014年には491億円とほぼ倍増。その後も販売額は右肩上がりで増え続けているという。「少子高齢化が進み、消費財全般の売り上げが伸び悩む中、マスクにかかわる商品は成長が見込まれる貴重な市場」(業界関係者)との見方が強まっている。
あるマスクメーカーは「『すっぴん隠し』でマスクを使う若い女性も増えている。マスク美人対応は企業にとってポテンシャルが高く、楽しみな市場」と期待を膨らませている。