「サッカー人工芝に発がん性物質」 今度は英国専門家が「特定した」と発表

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   人工芝の発がん性が問題になっているが、環境医学を専門とする英スコットランドのスターリング大学のアンドリュー・ワターソン教授らが、サッカー競技場で使用されている人工芝のゴムチップを調べたところ、複数の発がん性化学物質が存在することを確認したと発表した。

   スコットランドの地元紙「ザ・スコッツマン」が2016年3月28日付で報道した。

  • サッカーを楽しむうえで心配な調査結果
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破損して粉じんとなって外に出たら危険

   同紙の報道によると、今回検査した人工芝は、サッカーやラグビーの競技場に最適だとされている人工芝の「3G」といわれるもので、人工ゴムの葉茎と充填剤のゴムチップからできている。英の民間検査機関「エンバイロメンタル・サイエンティフィック・グループ」が検査を実施し、ワターソン教授に分析を依頼していた。ワターソン教授は、「ゴムチップ内にこの化学物質が閉じ込められている限りは安全だが、破損して粉じんとなって外部に出た場合、スポーツ選手が触れると危険性をもたらすことは明らかだ」と述べた。

   一方、この人工芝のメーカー「フィールドターフ」社は「米国内で人工芝の安全性について多数の調査や検査が行なわれたが、健康や環境に害を及ぼすことを示す決定的な科学的証拠は示されていない。人工芝は安全だ」とコメントしている。

   人工芝の問題では、米国の女子サッカー選手の多くががんを発症したため米国内で社会問題になり、2016年2月、米政府が調査に乗り出すことを表明している。

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