4月から薬局に「お薬手帳」を忘れると薬代が高くなる? 診療報酬の改定で広まった噂の真相とは

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複数の条件を満たしたうえで、「持参すれば安くなる」

   ただ、お薬手帳の持参で医療費が安くなるのは、

(1)薬局の利用が2回目以降で、6か月以内に同じ薬局で調剤を受けている場合
(2)医療機関の近くにあり、主として決まった病院の処方せんを対象とする「大型門前薬局」は除く

という複数の条件を満たす必要がある。そのため、今回の診療報酬改定は、患者に同じ薬局を使い続けて貰うことを目的とした改定となる。実際、都内で調剤薬局を経営する50代の薬剤師も、16年3月30日のJ-CASTニュースの取材に対し、

「(今回の改定にあたって)厚労省の担当者からも『患者とのコミュニケーションを重視して欲しい』との呼びかけがあったばかりです」

と語る。また、16年4月からは患者がお薬手帳を持参しない方が薬局の得る報酬は大きくなるが、「服用履歴やアレルギーの有無を確認する手間が省けるので、薬剤師としては持参してくれた方が嬉しい」とも続けた。

   だが、今回の改定をめぐっては、一部のネットメディアやまとめサイトなどが、「お薬手帳を忘れると医療費が高くなる」という部分だけを抜き出して伝えた。そのため、ツイッターやネット掲示板などには、

「余計な事すんなよ」
「納得行く説明しろや!」

といった批判的な反応が上がり、一部のユーザーから「高くなるというのは語弊がある」「間違った情報を伝えないでほしい」との指摘が上がる事態となっていた。

   厚労省の保険局医療課の担当者も、J-CASTニュースの取材に対し、「手帳を忘れると高くなるのではなく、持参すると安くなるというサービスです」と強調した。

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