「班員とは普通にコミュニケーション」
「よくいる工学部生という印象で、本当に普通でしたね」――。約30分にわたる取材の中では、「普通」という言葉が繰り返し登場した。授業態度も他の学生と変わりなく、卒業研究も「一般的な学部レベルで、普通の内容」だったという。
また、16年3月29日朝の日刊スポーツ電子版では、寺内容疑者の高校時代を知る関係者の話として、アニメ作品のキーホルダーをカバンにつけていたことが報じられた。だが、先述の同窓生によると、「そんなにアニメが好きとは知りませんでしたし、周りと比べて極端にオタクっぽい雰囲気というわけでもありませんでした」。
この同窓生が寺内容疑者と交流していたのは、女子生徒の誘拐から半年近くが経った後だったが、「誘拐や監禁といった事件を起こしたり、人を脅迫したりできるタイプには全く見えませんでした」とも語る。その上で、
「演習を受けていた様子にも違和感はなく、班員とは普通にコミュニケーションをとっていました。自宅で女子生徒を監禁していた人間の態度とは思えません」
と不思議がっていた。