埼玉県朝霞市の女子中学生(15)を約2年間監禁した容疑で逮捕状を取られた、寺内樺風(かぶ)容疑者(23)の「素顔」がインターネットから見えてきた。とりわけクローズアップされているのは、東京・秋葉原との関係だ。寺内容疑者の名前のフェイスブックページは航空機にまつわる写真で埋め尽くされている。
一方、女子中学生は保護当日、「寺内容疑者が秋葉原に出かけると言って外出した隙に警察へ電話した」と警察に証言している。実は、秋葉原には、航空無線の関連商品を取り扱う店舗が集中しているのだ。寺内容疑者は無線関係の店に行こうとしていたのか?
アメリカの養成学校で自家用機免許を取得
2014年3月から行方不明だった女子中学生が16年3月27日に保護された事件で、埼玉県警は28日朝、寺内容疑者を静岡県伊東市内で発見し、身柄を確保した。県警は回復を待ち、未成年者誘拐の容疑で逮捕する方針だ。
千葉大学出身で東京・東中野に住み、職業不詳――そんなプロフィールでは分からない寺内容疑者の「素顔」が、新たに「発掘」されたフェイスブックページで垣間見える。
小型機に乗ったサングラス姿の男性を振り向きざまに撮影したプロフィール写真。恐らく寺内容疑者本人と思われるが、写真に寄せられた「Have a nice trip home」(良い旅を!)というコメントに「yup. Good luck to you too!」(あなたも、幸運を祈るよ!)と返している。この写真を投稿した13年9月15日を最後に、「友達」以外が閲覧できる投稿は途絶えている。女子中学生の行方が分からなくなる、およそ半年前だ。
フェイスブックの写真はいずれも、アメリカのパイロット養成学校「Nice Air Aviation」で自家用機免許を取得した13年頃に撮影されたものと考えられる。
同校の公式サイトを見る限り、寺内容疑者が免許を取得したのは13年の9月6日。セスナ機の代表モデル「152」の前で、教官と握手をする姿が写真掲載されている。
その他、フェイスブックには青空に舞う機体やエンジン、操縦機器の写真が多く投稿されており、並々ならぬ「飛行機愛」が伝わってくる。