老舗の門外不出「千切りキャベツ」テクニック
ここで、「プロの千切りキャベツ」の門外不出のテクニックを、東京銀座の洋食店「煉瓦亭」の大澤正孝料理長を教えてくれた。「煉瓦亭」は約120年前、「千切りキャベツ」を初めて考案した老舗である。その秘訣はこうだ。
(1)1玉のキャベツの場合、まず半分に切り分ける。
(2)切ったキャベツを、芯のある部分と芯のない部分に切り分ける(計4つ)。
(3)芯を切り落とす。
以上が下準備だが、このように分けるのはキャベツの長さを変えるため。やわらかい部分は長く、固い部分は短く千切りにする。それを混ぜることで2つの食感を楽しめ、おいしくなる。
(4)いよいよ切り方のポイント。キャベツを切る向きが重要だ。太い葉脈に垂直に千切りすると、繊維が断ち切られてふんわりした食感になる。
(5)千切りキャベツを水に漬けると水分を吸収し、みずみずしさがアップする。「3分以上漬ける」のがオススメだ。
ところで、キャベツを保存するにはどうしたらよいだろうか。キャベツは収穫後も芯の部分が成長を続け、外側の栄養分を吸収してしなびさせてしまう。そこで、芯をくり抜いてポリ袋に入れ、低温のチルド室で保管するとよい。チルド室に入りきらない時は、野菜室より温度の低い冷蔵室に入れよう。