「私に対して直接、間接の政権側からの圧力は一切ない」が...
岸井氏は15年9月、採決が目前に迫っていた安全保障関連法案について
「メディアとしても廃案に向けて声をずっとあげ続けるべきだ」
と発言。この発言が政治的公平を求めている放送法に違反しているとして、一部の作家や評論家でつくる「放送法遵守を求める視聴者の会」が15年11月、発言を非難する意見広告を産経新聞と読売新聞に出したという経緯がある。
岸井氏は、3月25日の放送を最後にNEWS23のアンカーを降板し、4月1日付でTBS専属の「スペシャルコメンテーター」に就任する。そのため、発言への批判と番組降板がリンクしているとの見方も根強い。岸井氏はこの点について、
「私に対して直接、間接の政権側からの圧力は一切ない。それを感じさせるものも私の周辺ではない。おそらく相手も、それをやれば、私が番組でそれを明らかにして批判することは、当然察知しているだろうと思う」
としながらも、「タイミングが非常に悪かった」と説明した。番組改編に向けた人事が動き出したところに意見広告が出るなど様々な動きがあったため、国民には「萎縮している」という印象を与えた、という見方だ。