「ライバル」ホンダのフィットがリコール、独走許す?
トヨタの「アクア」が好まれるのは、圧倒的な燃費性能にある。排気量1500ccクラスで、カタログ値で現行1リットルあたり37.0キロメートル(13年12月にマイナーチェンジ)という、世界トップクラスの燃費のよさ。そのうえ、本体価格が200万円を軽く超えるプリウスよりも割安な点が評価された。
2016年3月23日のJ‐CASTニュースの取材に、トヨタは、「燃費性能に加えて、誰にも受け入れやすいデザインなどが評価され、幅広いユーザーにご購入いただいております」と話した。
一方、「ライバルの自滅」がアクアの販売を加速させたとの見方もある。アクアが発売された2011年12月以降の新車販売ランキングでは、12年(暦年)の首位は、同じトヨタの「プリウス」(31万7675台)。アクアが2位で、3位にはホンダの「フィット」(20万9276台)が続いた。
以来、首位争いはプリウスとアクア、フィットの「3つ巴」だったが、2014年に販売台数を2位に伸ばしたフィット(20万2838台)が、新たに採用した新型ハイブリッドシステムに不具合が発生。短期間に5回ものリコール(回収・無償修理)を起こしたことで、ネガティブなイメージがついてしまい、追撃の機会を逃してしまったようだ。
インターネットにも、
「アクア買った者だけど正直、現行フィットもいいクルマだと思うんだよ。不具合さえなければ」
「フィットは不具合が多発したからな。フィットの自滅だ」
といった声も漏れている。